畸形

子供の頃、たぶん幼稚園から小学校一年生ぐらいまでだと思うけど、ヘレン・ケラーと野口英世とノートルダムのせむし男がホラーだと思っていた。特に、幼少の頃の野口英世がいろりの火で火傷をして、握りこぶしを開くことができずに泣きわめいている場面のお…

けもの道とカルチャー

ウィキペディアの「けもの道」の項目が面白いので、引用する。“獣道の成因と特徴 森林の中を移動する大型哺乳類は、やみくもに森林内を行き来するのではなく、それなりにコースを決めて移動する。これは大型哺乳類にとって、移動しやすい場所、移動経路とし…

日本の源流

『国内の山村にして遠野よりさらに物深き所にはまた無数の山神山人の伝説あるべし。願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。』 という迫力のある序文ではじまる柳田国男の『遠野物語』。ここから近代日本の民俗学がはじまった。山人は、サンカとかポン、…

キルリアン写真とサフォークのその他いろいろ

サイコジオフィジックス サフォークサミットのプロジェクトの花形は、キルリアン写真だった。オーラ写真ともよばれ、デービット・ボウイがアルバムジャケに使用したことで有名。ボウイは、コカイン使用後、キルリアン写真に映ったオーラに変化があったと語っ…

ゴーストウォーク イプスウィッチ

サイコジオフィジックス サフォークサミットは州都イプスウィッチを基点とし、郊外の快適なファームハウスを借り切って、無理のないプログラムになっていたのが良かった。一週間の内の半分は、イプスウィッチの公共会館の一室を借りて、ゴースト探知機やキル…

アルデバーグの魔法の儀式

オーフォード・ネス観光の後にやってきたのが、小さな海辺の町 アルデバーグ。田舎町ながら、「イギリスいちのフィッシュ&チップス」というタイムズ紙の評価が、夕食時のメイン通りをにぎわさせている。イタリアからサミットに参加していたエレアノーラとい…

オーフォード・ネス

オーフォード・ネスはサフォークの海岸にある嘴状の半島で、歴史に登場するのは第一次世界大戦あたりからである。この地では二つの世界大戦を通って冷戦終結まで、政府による核実験やレーダーの開発などが行われた。現在はナショナル・トラストが所有し、一…

絞首台の丘

サイコジオフィジックス サフォークサミット4日目、ウールピットの後に立ち寄ったのがギャロウズ・ヒル。鉄道を見下ろす、何の変哲もない刈り入れ後の麦畑だったが、ギャロウズ・ヒルというのは、絞首台の丘という意味なので、文献は残っていないけどずっと…

イギリスの妖怪 ウールピットの緑の子供たち

サイコジオフィジックス サフォークサミット4日目に行ったウールピットという小さな村では、ゴースト探知機が非常に強い反応を記録した。村にはウールピットの緑の子供たち(グリーン・チルドレン・オブ・ウールピット)の伝説があり、起源は12世紀頃らし…

レンデルシャムの森 UFOトレイル

サイコジオフィジックス サフォークサミット一日目のプログラムは、レンデルシャムフォレストの調査だった。1980年12月の終盤、数日間にわたって森の北部にある当時アメリカ空軍が使用していたRAF(イギリス空軍)ウッドブリッジ基地の外側でUFOが目撃…

野生の科学とは何か

サイコジオフィジックス・サミットについて腰を落ち着けて書こうと思ったとたん、どうしても紹介しておきたい中沢新一先生の魅力的な記事を見つけたので、サイコジオフィジックスからは一旦離れて紹介する。以前に教会の権威と戦いながら成立したヨーロッパ…

サイコジオフィジックス・サミット、サフォーク(英)

今年の八月に参加したイギリス、サフォーク州におけるサイコジオフィジックスの祭典について当初からずっと書こうとは思っていたものの、大仕事になりそうなので後にとっておいた。ノイズ音楽のファンなら日本でも知る人もいるかも知れないマーティン・ホー…

ノルマンディーで

クリスマスの週末の間、ノルマンディーの義父母の家に行ってきた。 ノルマンディーは天候がイギリスそっくりで、雨降りが多くて、気温も低く、うすぐらい。今回も雨降りが続いて寒かった。遠出をしておもしろいものを見たが、未だにニコンのアナログ一眼レフ…

UFO研究夕食会

日本空飛ぶ円盤研究会というのがあって、三島由紀夫や星新一、石原慎太郎などが参加していたので有名になったけど、フランスにも同じ類のものがある。 「UFO研究夕食会」という団体で、フランス各地に支部がある。 夕食の会場はどこの支部も「フランチ」とい…

パリ植物園 ”それでも地球は回ってる”

子供の頃、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイが有罪判決を受けて、教会の権威によって地動説を捨てることを誓わされた話を聞いて、「ローマ教皇ってひどい。ガリレオがかわいそう」と思っていた。 ガリレオは火あぶりにならずに済んだが、ジョルダーノ・ブル…

スタニスワフ・レム

スタニスワフ・レムはアンドレイ・タルコフスキーの映画「ソラリス」の原作者で、私はアメリカのフィリップ・K・ディック、イギリスのJ・G バラードとスタニスワフ・レムの三人がSFの王様だと思っている。日本にいる時はブックオフなんてほとんど行かないの…

ローマの道は異界に通ず

ローマに行く前に改めてダリオ・アルジェントのProfondo Rossoを見た。邦題は「サスペリアPART2」というらしいが、サスペリアとはまったく別の映画なのにどうしてそんなタイトルにしたんだろうか。オリジナルタイトルの方が100倍も響きがいいのに。 私は…

エウローパ、ローマ

エウローパ(EUR)はローマの新都心で、1935年にムッソリーニが万博敷地として建設したサイト。42年に予定されていたローマ万博は、第二次世界大戦の勃発で中止となる。一度見ておいてもいいぐらいの代物で(ムッソリーニのメインプロジェクトの遺産と…

ボマルツォ 怪物公園

ローマに行って絶対見たかったのが、ボマルツォの怪物公園。16世紀の中頃に有名なオルシーニ家のヴィチーノ・オルシーニが自宅に作った庭園で、その後長いこと放置されて荒れ果てていたのを現在のオーナーが復元したそう。公式ページにはローマから公共交…

イタリア人気質?

ローマで見たいい加減な日本語メニュー。偽善者のソースへの肉のラビオリまたはラビオリ/それは落ち穂拾いをするあるいは格子への小さいベースあるいはひし形 一体どんな料理なんだろう

突拍子もない映画

映画と呼べるのかどうかは分からないが、すごく変なものを見た、というか、見させられた。それは、ある種のビザでフランスに移住した外国人のなかで高卒以下の人々が義務的に見させられるビデオレクチャーだった。私は高卒以下ではないけど、学位を証明する…

化け猫

夢日記をゆっくり読み返していたら、ここ数ヶ月の内に四度もモンスター化した動物に襲われる夢を見ているのに気付いた。この夢のときは、いつも非現実的な、かなり病んだ展開になるのでおもしろい。こういう夢とか、人間が動物に襲われるパニック映画とか、…

クオリア

うえお久光の「紫色のクオリア」は、評価がいいので読んでみたいと思っている。古今東西のSF小説へのオマージュだそうだ。クオリアという語の意味を知らなかったので調べてみると、「質感」、もっと分かりやすく言うと、「いちごのあの赤い感じ」「無精ひげ…

スピリチュアル文化世界フォーラム

カザフスタン大統領の独裁者ヌルスルタン・ナザルバエフはオカルトに興味を持っているらしくて、新しい首都アスタナには怪しげなフリーメーソン風味の建物がいろいろ建っている。 アスタナでは一年に一度スピリチュアル文化世界フォーラムというのが開催され…

イギリス、ペンダルで魔女の小屋が見つかる

ヨーロッパのなかでも特に幻想的な国の一つ、イギリスで、魔女の小屋が発掘された。元記事&写真はここ(英語)http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-lancashire-16066680場所はランカシャー州のペンダルという町。ちょうど400年前のペンダル魔女裁判は…

フリーメーソンミュージアム Musée de la Franc-Maçonnerie

パリのカデ(Cadet)にあるフリーメーソン美術館、Musée de la Franc-Maçonnerie を見に行った。日本語のウィキペディアには、日本ではフリーメーソンはおどろおどろしいイメージで捉えられているが、これは偏見で、友愛と互助精神の団体だということが書かれ…

ローマ 骸骨寺 santa maria della SS concezione 続き

きのうの続き。人骨を何らかの目的で建築に使用した例は絶対に他にもあるはずだと考えていたら、そう言えば数ヶ月前にオランダ人のサイコジオグラフィーについて調べている友達からこんな話を聞いたのを思い出した。 以下の話の出典は、村上春樹の「スプート…

ローマ 骸骨寺 santa maria della SS concezione

6月2日生まれで、同じ誕生日の有名人にサド公爵がいる。 いま住んでいるアパートは、アパートになる前は女囚プリズンで、サド公爵が収容されていたらしい。どうしてサド公爵が女囚専用の所に収容されていたのかは分からないけど・・。先週末のローマ旅行は…

フランス 悪魔の住む家

去年の3月にグループでパリからあまり遠くない田舎へ週末旅行をする計画が出た。 3.11震災の直後だったので気が進まなかったけど、頭合わせのためにどうしてもと言われて仕方なく承諾した。行き先や宿泊についてみんなが相談していたメールにもほとんど目を…

サイコジオグラフィー関連の書籍

サイコジオグラフィー関連人物のなかで、wikipediaの日本語項目があるのは、フランスのギー・ドゥボールだけみたいだ。そこから引用すると、“語の広い意味で、ドゥボールの理論は、第二次世界大戦後、欧州の近代化の経済力によって日常の生活圏の公私ともに…