エウローパ、ローマ

エウローパ(EUR)はローマの新都心で、1935年にムッソリーニが万博敷地として建設したサイト。42年に予定されていたローマ万博は、第二次世界大戦の勃発で中止となる。

一度見ておいてもいいぐらいの代物で(ムッソリーニのメインプロジェクトの遺産として)、たいした見所はない。市街の中心を貫く軸線上に壮大な建築物が建っている。平壌にしろ、アスタナにしろ、独裁者の作る町はどこか似ている。こういう町で育った子供はつまらない大人になるような気がする。

エウルサンティ・ピエトロ・エ・パオロ
写真ではあまり分からないが、周囲に何もないせいか、とても壮大な物に見えた。中はステンドグラスも柱もなくとてもシンプルで、絵画と救世主像、マリア像も申し訳程度にしか置いていない。音響効果だけは特別にいい。

新都心というのは退屈な割に写真写りがいいので、映画のロケ地などに好まれるが、エウローパもアントニオーニの「太陽はひとりぼっち」などいくつかの映画に登場している。